大牟田「(いわゆる)爆発赤痢」研究会





福岡県大牟田市に、1937年(昭和12年)9月25日から短期間に、1万人以上の市民が

喉の痛みや下痢を訴え、712名が亡くなるという事件が発生した。当時は大牟田市に水を

供給する井戸(熊本県荒尾市第三源井)に赤痢が混入したことによる赤痢の集団感染等と

されていた。



しかし、実は第三源井は、赤痢が混入する余地のない高い技術の真空ポンプで作られていた。

そしてもう一つ重大な事件。9月25日夕方、当時毒ガスの中間原料を製造していた大牟田

市内の工場が爆発を起こしている。



日中戦争が始まったその年、大牟田で、日本で何が起きていたのか。

「爆発赤痢」と名付けられたその事件の真相を解明するために、

2004年(平成16年)、「大牟田『(いわゆる)爆発赤痢』研究会」は発足した。



当時の大牟田市水道課長であった塚本久光氏は、濾過機の特許を取得するなど水道技術の

スペシャリストであった。しかし、この「爆発赤痢」事件では、内務省により

「『爆発赤痢』の原因は水道である」と発表され、引責辞任に追い込まれた。

塚本氏は、水道が原因ではないとする確たる証拠を「塚本メモ」として遺し、

息子の唯義氏が、その遺志を継ぎ、膨大な資料、証言を集め、また国会議員やジャーナリスト

に働きかけたり、執筆活動、また新聞やテレビに取り上げられるなど、

心血を注いで真相究明を行った。



塚本久光氏、唯義氏亡き今は、唯義氏の夫人である塚本紫雅子氏が当研究会の一員として

活動している。当研究会には他に、福岡自治問題研究所の新藤東洋男氏(故人)、

医師の福田紀彦氏らが所属している。



現在の会長は福田紀彦氏、事務局長は池田香沙達氏。



2015年3月現在




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